「運動会のリレー選手に選ばれたい」「今年こそ代表に入りたい」。子どもがそう話してくれたとき、親としては応援したくなります。
一方で、リレー選手は学校や学年ごとの選考基準があり、練習すれば必ず選ばれると約束できるものではありません。だからこそ大切なのは、結果だけを追いかけるのではなく、短距離で力を出しやすい走り方を身につけ、子どもが前向きに挑戦できる状態を作ることです。
この記事では、運動会のリレー選手を目指す子どもに向けて、家庭で見直したい走り方、練習方法、親のサポートの仕方を解説します。
リレー選手に必要なのは「ただ速い」だけではない
運動会のリレーでは、直線を速く走る力はもちろん大切です。ただし、実際にはスタート、加速、コーナー、バトン、最後まで走り切る力など、いくつかの要素が関係します。
特に小学生の場合、足の速さに見える差の中には、フォームの癖やスタートの反応、腕振り、姿勢の崩れが含まれていることがあります。体格や成長段階の影響もありますが、走り方を整えることで変化を目指せる部分もあります。
「足が遅いから無理」と決めつけるのではなく、どこで差がついているのかを見ていきましょう。
まず見直したいのはスタートの一歩目
短い距離で差がつきやすいのは、スタートの一歩目です。
合図に反応してすぐ動けるか、最初の3歩で身体が前に進んでいるか、上体が起き上がりすぎていないかを見てみましょう。
家庭では、5メートルほど先に目印を置き、手拍子や「よーい、ドン」の合図で走り出す練習がおすすめです。大切なのは、本数を増やすことではなく、最初の一歩を前に出す感覚を作ることです。
疲れるまで走るより、3〜5本だけ集中して行いましょう。
腕振りと姿勢で前に進む力を作る
小学生の走り方でよく見られるのが、腕が横に振れる、肩に力が入る、上体が後ろに倒れる走り方です。
腕が横に流れると身体が左右にぶれやすくなり、前へ進む力が逃げやすくなります。上体が後ろに倒れると、足が身体より前に出すぎてブレーキになりやすくなります。
まずはその場で、肘を軽く曲げ、腕を前後に振る練習をします。そのあと、10〜20メートルの短い距離で「顔は前」「腕は前後」「最後まで走る」を意識してみましょう。
一度に多くのことを直そうとすると、動きがぎこちなくなります。今日は腕振り、次はスタート、というように見るポイントを一つに絞るのがコツです。
リレーではコーナーとバトンも大切
リレーでは、直線のスピードだけでなく、コーナーを走る力やバトンを受け渡す動きも大切です。
コーナーでは身体が外へ流れやすく、バランスを崩すとスピードが落ちます。小さな円やマーカーを使い、ゆるく曲がりながら走る練習をすると、身体を傾けすぎずに走る感覚をつかみやすくなります。
バトン練習では、受け取る側が後ろを見すぎると減速しやすくなります。学校によってルールや教え方は異なりますが、家庭では「前を向いて走りながら受け取る」「渡す側は相手の手に向けて落ち着いて渡す」ことを確認しましょう。
バトンは速く走る力だけでなく、リズム、反応、相手との距離感も関係します。友達と走るリレーだからこそ、焦りすぎないことも大切です。
家でできるリレー対策メニュー
家庭では、長時間の走り込みよりも、短い距離で良い動きを確認する練習が向いています。
たとえば、次のような流れです。
- その場の腕振りを1分
- 5メートルのスタート練習を3本
- 10〜20メートルのダッシュを2〜3本
- ゆるいカーブを走る練習を2本
- バトンの受け渡しを数回
全部を毎回行う必要はありません。運動会前であっても、疲れてフォームが崩れるほど練習するより、「今日はスタートが良かった」「最後まで走れた」で終える方が続きやすくなります。
親ができる声かけ
リレー選手を目指す時期は、子ども自身も緊張しています。親ができる一番大切なサポートは、結果だけで評価しないことです。
「選ばれないと意味がない」「もっと速く走りなさい」と言われると、子どもは走ること自体を怖がりやすくなります。
声をかけるなら、具体的な変化に注目しましょう。
- 「最初の一歩が早くなったね」
- 「最後まで顔が前を向いていたね」
- 「腕が横に流れにくくなっていたね」
- 「バトンを落ち着いて渡せたね」
リレー選手に選ばれるかどうかだけでなく、挑戦する過程で自信を育てることが大切です。
運動会前だけでなく日常の身体づくりも大切
文部科学省の幼児期運動指針では、走る、跳ぶ、よける、バランスを取る、用具を操作するなど、多様な動きを経験する重要性が示されています。
小学生でも、鬼ごっこ、ケンケン、スキップ、ボール遊び、短いダッシュ、止まる・曲がる動きは、走る力の土台になります。スポーツ庁の令和7年度全国体力・運動能力、運動習慣等調査結果も、子どもの体力や運動習慣を考えるうえで参考になります。
運動会前だけ急に走るのではなく、日常的に身体を動かす機会を増やすことが、リレーやかけっこにもつながります。
参考:スポーツ庁「令和7年度全国体力・運動能力、運動習慣等調査結果」
キャスクでできるサポート
キャスクスピードトレーニングでは、小中学生を対象に、コーディネーション、アジリティ、スピード、クイックネスを主軸として、子どもの「動く」「走る」力を高めるトレーニングを行っています。
リレー選手を目指す場合でも、課題は直線スピードだけとは限りません。スタートの反応、腕振り、姿勢、コーナーでのバランス、バトン時のリズムなどを総合的に見ることが大切です。
運動会やリレーに向けて走り方を見直したい方は、専門的な視点で身体の使い方を確認してみるのも一つの方法です。
公的情報は、子どもの運動経験や身体づくりを考えるための参考です。特定の公的機関や競技団体がCASQを推奨・認定しているという意味ではありません。
よくある質問
Q. リレー選手に選ばれるには何を練習すればよいですか?
スタートの反応、腕振り、姿勢、最後まで走る力に加えて、リレーではコーナーやバトンの動きも大切です。
Q. 運動会前に毎日全力で走った方がよいですか?
疲れが残るほど走る必要はありません。短い距離で良い動きを確認し、前日は軽めに整える方が本番で動きやすくなります。
Q. 選ばれなかったとき親はどう声をかければよいですか?
結果だけでなく、挑戦したことや良くなった動きを認めましょう。走ることへの自信を失わせない声かけが大切です。
まとめ
子どもが運動会のリレー選手を目指すなら、ただ走り込むのではなく、スタート、腕振り、姿勢、最後まで走る力、コーナー、バトンを一つずつ見直すことが大切です。
リレー選手に選ばれるかどうかは学校の選考によって変わりますが、走り方を整え、前向きに挑戦する経験は子どもの自信につながります。
親は結果だけを見ず、小さな変化を認めながらサポートしていきましょう。
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キャスクスピードトレーニングでは、運動会やリレー、50m走、サッカーなどに活きる走り方と身体の使い方を専門的に指導しています。
お子さまのスタート、腕振り、姿勢、コーナーでの走り方を見直したい方は、お近くのスクールや体験レッスンをご確認ください。
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